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魔法使いなんていないだろ…

「え、なに?エテボースずっとここにいるのかよ」

ここは、オーキド研究所の研究室の前。

オーキド博士に健康調査をされるので待っている。

ちなみにさっきのはキャンプから帰ってきてから聞いた。

「なんかエテボースはここの居心地が気に入ったんだと。サトシについて行っちゃったくせにねぇ~」

そうか、みんなまだ知らないんだよね。

でもカミングアウトしたらずっとしつこく言ってきそうだから黙っとこう。

にしてもエテボースったら…。

「おぉそうだブイゼル、なんかさっきから変な奴がいてよぉー」

「え?」

窓の外見てみろ、とゴウカザルに言われ、外を見てみた。

「…誰だあれ」

深々と帽子をかぶっていて、ハロウィーンとはほど遠い季節のくせに魔法使いの格好した奴がいる。

「…ん…ああいうのはシカトするっきゃないだろ」

僕はぼそりとつぶやいた。

「ちょ―――っと待ったぁー!!」

「はぁ!?」

気が付いたら…こいつ後ろに…!!

「じゃあ今からあなたに魔法をかけちゃいます☆」

「いやいやいや待てお前誰なの!?」

「私は魔法使いのプリンよぉー★」

「…もうやだこのノリ付き合えない」

「…ちちんぷいぷいのぷーい★」

そいつが持っていたスティックが光った…。


















何が起こった。

「おいっ…あれ?」

目の前にいるのは…僕!?

「なんでだよ!!」

「知るかよ、魔法使いの仕業だぜ!!」

「…恐いなぁ…何するかわかんないのか」

つーかあの人どこ行った!?

「…ねぇ、どうやって戻るのさ?」

「おい待て俺の体に簡単に触るんじゃねぇ!」

「それだったら僕の体に触るのも…」

男女じゃないんだからそんなこと気にせんでもいいのかなぁ…。

でもなんか嫌だなぁ…。

くっそ、あのでたらめ魔法使いめ!

「どうすんだよこれ」

「どうしようもないんじゃないのかなぁ…」

「じゃあ一生このままだったら?」

「…きっとこのままですかなはっはっは」

「お前のんきに笑ってねーで何とかしろ!!」

「すいません」

ゴウカザルさんに突っ込まれた、ということは僕のキャラはあっちに、ゴウカザルさんのキャラはこっちに、魂だけ入れ替わっているのか。

「…どうしましょう」

「…どうするか…」

「ゴウカザル、健康診断じゃ」

ブイゼルの体のゴウカザルさんが行こうとした。

「違う違う、僕が一応ゴウカザルだから」

「…あぁそうだった」


















二人は元に戻れるのだろうか?



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