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ナマケモノブイゼル

「おーいブイゼル…」

「なんだよぉ~」

「お前、どうしたの?」

「…ふぁぁ~」

人の話ぐらい聞けよ。

あ、いつもとポジションが違う。

いつもならおれがぼけてこいつが突っ込むのに…。

じゃあ俺がぼけてみたらどうなるだろう。

「頭が痛い頭が痛い」

ギャグを始めた。

一人ギャグである。

「おーいブイゼル頭痛い助けて―何でこんなに痛いのかな―雨でも降るからかなーお前のせいかなーそれとも俺のせいかなーそれともやっぱりお前のせいかなー…」

このくどいギャグに突っ込め!!

しかしブイゼルは、

「あぁー何やってんだよ一人でこっちは寝たいんだよ寝かせろや―――グーグー」

寝言?

寝言!?

きっとこれは重大な事件だ。

ピカチュウに相談しよう…。














「え?ブイゼルが壊れたの?」

ピカチュウも驚いた。

「冷静な時は冷静だけど突っ込むときは突っ込む自由な野郎だもんなー…でも、怠けるときは怠けるっていうのもあるかもしれないね」

「なにその冷静な推理」

「…じゃなかったら、遠く離れた地球という星にはナマケモノという動物がいて、そいつは木にぶら下がってずっと動かないんだとさ」

「物知りだな」

「だからもしかしたらナマケモノ化してるのかもしれないね」

「なにそれ―!?」














ピカチュウを連れて、ブイゼルのところへ向かった。

「すぴーすぴー」

壊れてるんだな、ということを悟ったピカチュウは、大きく深呼吸した。

「十万ボルト―!!」

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

突然攻撃した。

しかしブイゼルはうんともすんともしない。

ただ黒く焦げてるだけ。

しかし起こりもしないブイゼルを見て、俺たちは顔を見合わせ、冷や汗をかいた。

もしもこいつ戻らなかったら地球の動物園送りになる可能性もある、と。

もしもこいつに毛深い毛でも生えてきてホントにナマケモノになったらどうしよう、と。

ちょうどそこにツタージャが通りかかった。

「あ、ツタージャ助けてくれない?」

ピカチュウが言った。

「いいわよ…で、何すればいいの?」

横たわってぐーたらしてるブイゼルを見て、ツタージャは変なものでも見るかのような目線でピカチュウを見た。

「こいつを起こしてほしいんだ」

「いいわよ」

やってくれるのか。

なんか意外と何でも引き受けるのかこいつは。

「ツルのムチ!!」

これは痛い。

さすがに痛い。

「いたたたたたたたたたたたたたぁぁぁぁああああああ痛い痛い痛い痛い!!」

完全に目が覚めたらしいが、ブイゼルのほっぺたはもはやたんこぶより赤くはれている。

「痛いわぁぁ!!」

戻ったのかこいつは。

「おお、やけにほおばってるなお前。何食ってんの?」

ためしにボケた。

「…ほおばってないって…これは…」

「ツタージャの愛だよ愛愛」

「違うってばー!!」

いつも通りだな。

ツタージャは少々笑みをこぼしていた。

む・・・こいつなかなか笑わないツンデレちゃんだと思ってたんだけどなぁ…

笑う時は笑うんだな。

いつも通り、ブイゼルは怠けなくなったとさ。



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